内部統制報告書-開示すべき重要な不備の事例(2013年3月)

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2013年3月に内部統制報告書ならびに訂正内部統制報告書において、開示すべき重要な不備などを公表した企業です。3月決算会社で1社、12月決算会社で4社ありました。

明治機械株式会社はH21年3月期~H24年3月期までの訂正内部統制報告書を提出しています。監査人は、H24年3月期の訂正前の内部統制報告書までは有限責任監査法人トーマツですが、監査法人元和に交代しています。

株式会社ニチリンはH23年12月期において重要な欠陥があり内部統制は有効でない旨の訂正内部統制報告書を提出しています。是正措置について改善活動を展開中です。

アップルインターナショナル株式会社の監査人は、霞が関監査法人から三優監査法人に交代しています。

会社名 決算期 開示すべき重要な不備などの内容 事業年度末日までに是正できなかった理由 開示すべき重要な不備の是正方針 連結財務諸表等に与える潜在的な影響 付記事項/特記事項
明治機械株式会社 H21.3
H22.3
H23.3
H24.3
当社は、平成24年10月、金融庁証券取引等監視委員会から、連結子会社であるラップマスターエスエフティ株式会社(以下「ラップ社」という。)における不適切な会計処理の疑義について指摘を受けたことから、不正会計の実態と責任の所在の解明及び再発防止策等が必要であると判断し、当社と利害関係を有しない外部の専門家から構成される第三者調査委員会を設置し、平成25年2月14日に、同調査委員会から、調査報告書の提出を受けました。
第三者調査委員会より受領した調査報告書により、過去ラップ社において「押込売上計上・架空売上の計上」「原価流用」が行われていたことが明らかになりました。 
この結果を受け、平成25年2月26日付で社内調査委員会を設置し、当該不適切な会計処理の内容及び原因、過年度決算への影響額、再発防止策等について調査及び検討を行い、社内調査委員会の「調査報告書」を3月11日付で取り纏めました。
これに伴い当社は、過年度の決算を訂正するとともに、平成20年3月期から平成25年3月期第2四半期までの有価証券報告書、半期報告書、四半期報告書について訂正報告書を提出いたしました。
これらの事実は、当社において、子会社に対しての管理体制が不十分だったこと、関係会社等の会計データを含む経営管理指標のモニタリング体制が不十分だったこと、業務のリスク識別及びその評価に不十分な点があったことなどの不備があり、内部統制が機能しなかったことによるものです。
以上のことから当社の全社的な内部統制及び業務プロセスに関する内部統制に開示すべき重要な不備があったため、当該不適切な会計処理が行われ、かつその発見に遅れを生じさせたものと認識しています。

当該事業年度末日後に発覚したため、当該不備を当事業年度末までに是正することができませんでした。 1. 組織の改革によるコーポレートガバナンス・コンプライアンスの確保
(1) コンプライアンスの意識付けのためのコンプライアンス担当の兼務発令と報告
(2) コンプライアンス委員会の設置及び監査室の機能強化
(3) 親会社代表取締役と子会社の取締役の兼職の禁止の明確化
(4) 取締役会の機能強化
(5) 監査役会の機能強化
(6) グループ会社に対する経営管理機能強化
2. 社内制度の改革
(1) 内部通報制度の改革
(2) 人事制度の改革
(3) 社内規程の整備
(4) 業務プロセスの見直し
3. コンプライアンス重視の企業風土の醸成
(1) 再発防止に取り組む経営姿勢の明確化
(2) 子会社を含む全グループの従業員及び役員に対するコンプライアンス教育
4. 財務・経理のモニタリング等の強化
(1) 財務経理部門による財務諸表の報告フォーマットの変更
(2) 独立した立場での監査室による会計監査の実施
(3) 収益認識基準について
(4) 例外取引の徹底について
(5) 内部統制の見直し・強化策について

なし
プラネックスホールディング株式会社 H24.12 信頼性のある財務諸表を作成するために、必要な能力を持つ人材を確保・配置することに努めてきましたが、当事業年度末時点において、結果として必要な能力を有する人材の確保ができず、十分なモニタリングが出来ませんでした。このため、決算・財務報告プロセスにおいて、決算書類の記載内容の確認とそれらの承認手続きが不十分であったために、監査人より複数の重要な会計処理の誤りの指摘を受けました。
当社は、これらの誤りが社内の決算・財務報告プロセスにおいて発見できなかったこと、かつ、これらの誤りが財務報告に与える重要性が高いものと判断し、「開示すべき重要な不備」と判断しました。

経理部門の人員不足に起因した不十分な管理体制、及び特定の人員への業務負荷の増大に伴う情報共有不足であります。 原因の追究、業務改善に努め、翌事業年度においては適正な内部統制の整備及び運用に一層傾注して取り組んでいく所存でございます。 なし
株式会社ニチリン H24.12 当社は、当社連結子会社であるニチリン テネシー インク(米国 テネシー州 ルイスバーグ市:以下NNT社)で、平成23年期末から平成24年6月にかけて行われていた在庫数量操作による棚卸資産の過大計上(利益の過大計上)という不適切な会計処理および調査の過程において発見された誤謬による棚卸資産の過大または過小計上等により、過年度の決算を訂正するとともに、平成23年12月期の有価証券報告書および平成23年12月期の第1四半期、第2四半期、第3四半期、平成24年12月期の第1四半期、第2四半期の四半期報告書について訂正報告書を提出いたしました。
これらの事実につきましては、当社から海外子会社に対する統制、当社から海外子会社の会計処理に対する監視、コンプライアンス意識の徹底、内部通報制度の周知徹底などが不十分であり、当社における全社的な内部統制および全社的な観点で評価する決算・財務報告プロセスにおいて内部統制が充分に機能しなかったことに起因するものであると重く受け止めております。

開示すべき重要な不備については、是正計画に沿い、以下の是正措置について順次改善活動を展開しております。平成25年12月期中には開示すべき重要な不備の是正ならびに経営者による評価を完了する予定です。今後はこのような不祥事を二度と起こさないよう、適切な内部統制の整備と運用を図ってまいります。なお、過年度からの決算の訂正を行うとともに経理処理の再検討を行った結果、必要な修正はすべて連結財務諸表に反映しております。
<是正措置項目>
・当社から海外子会社に対する統制の強化
・当社から海外子会社の会計処理に対する監視強化
・コンプライアンス意識の徹底
・内部通報制度の周知徹底と強化
なし
アップルインターナショナル株式会社 H24.12 当社グループは、平成25年2月19日に公表いたしました「平成24年12月期決算短信〔日本基準(連結)〕」について、平成25年3月14日に訂正を実施しております。
これは、当事業年度に連結子会社である東莞久宝汽車修理有限公司において取締役会の承認を得られていない取引等が判明したため、連結財務諸表及び財務諸表の作成において複数項目について監査人と協議を行い、公表した連結財務諸表及び財務諸表の修正を行ったものであります。
本件は、東莞久宝汽車修理有限公司の適切な人材配置に関する統制環境の欠如、正確な財務報告を作成するための当社及び連結子会社での情報の収集不足及び当社における連結子会社の報告資料の不十分なモニタリングに要因があり、全社的な内部統制、全社的な観点から評価する決算・財務報告プロセス及び連結財務諸表作成プロセスに開示すべき重要な不備があると判断しました。

平成24年12月期決算に係る財務諸表の監査の過程で発見されたものであり、是正する余地がなかったためであります。 事実に至った原因の追究を行うとともに、人員増加によるチェック体制の強化、連結子会社に対する定期的な監視ならびに指導の強化により、子会社管理の充実に努め、翌事業年度においては適正に内部統制の整備及び運用に一層傾注して取り組んでいく所存でございます。 なし
株式会社ネットワークバリューコンポネンツ H24.12 当社は、有価証券報告書の作成過程において、全社的な観点で評価する決算・財務報告プロセスに係る内部統制の整備・運用が不十分であったため、当事業年度末において監査人より誤謬を指摘され修正しております。
これらは、決算作業のチェック体制が不十分で、相互牽制機能を十分に発揮させることができなかったことに起因するものであり、財務諸表を作成するために必要な要件を満たすことができませんでした。
相互牽制機能を十分に発揮させるべくチェック体制を強化し適正な内部統制を整備・運用してまいります。 なし

Source:開示情報「内部統制報告書」「訂正内部統制報告書」などをもとに作成

注:情報の検索範囲の網羅性については確保されていません。あらかじめご了承ください。

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Akiyoshi KANEKO

業務プロセスを可視化(モデル化)し、その可視化されたドキュメントを中心においてプロジェクトを推進するアプローチを提唱している。経理・財務分野を主な専門領域として、業務プロセスの改善やシステム構築、組織体制の整備に関するコンサルティングに従事。プロジェクト現場では、「お互いの仕事を理解する」「現状の課題を共有する」「考えていることを相手に伝える」「新しいしくみを共有し実行まで落とし込む」よう関係者間の橋渡し役として活動する。著書『内部統制評価にみる「重要な欠陥」の判断実務』『阻害要因探しから始める決算早期化のテクニック』
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