「開示すべき重要な不備、25年3月期は7社(週刊経営財務2013.09.09)」の読み方

週刊経営財務(2013.09.09)に平成25年3月期決算会社の内部統制報告書で「開示すべき重要な不備」として経営者の評価結果を報告した企業7社の内容が記載されています。

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開示すべき重要な不備7社(週刊経営財務2013.09.09)より

税務研究会のサイトより記事の冒頭を引用します。

平成25年3月決算2,497社が提出した内部統制報告書のうち、7社が「開示すべき重要な不備があり、内部統制は有効でない」旨を記載していた。「開示すべき重要な不備(または重要な欠陥)」記載企業は、21年3月期56社、22年3月期22社、23年3月期8社、24年3月期10社と推移している(提出遅延や訂正内部統制報告書での開示は除く)。今期は過去最少の7社だが、今後の訂正で増加することも予想される。
(税務研究会のサイトより引用)

7社は、日本コンベヤ株式会社、株式会社アイレックス、コマニー株式会社、椿本興業株式会社、株式会社守谷商会、燦キャピタルマネージメント株式会社、大興電子通信株式会社を指します。記事の詳細は経営財務(2013.09.09)をご覧ください。

開示すべき重要な不備のカウントについて

記事には「過去最少」とありますが、言葉を補うと「過去の同じ時点で開示された状況と比較して最少」となります。記事にも説明がありますように、提出遅延や訂正内部統制報告書で開示すべき重要な不備があると開示した企業は除かれています。読み方によっては、過年度の推移と過去最少という説明から「企業の内部統制の整備レベルが全体として上がっている」という感覚を持ってしまいますが、それは違いますのでご注意ください。

以下に、この記事を読む際の補足情報を列挙します。

  • ます、集計対象外となっている提出遅延の企業ですが、同じ3月決算会社で8月に入って通期の内部統制報告書で開示すべき重要な不備とした企業は2社あります(KYCOMホールディングス株式会社、株式会社SJI)。
  • また、同じく集計対象外となっている訂正内部統制報告書ですが、3月決算会社ですでに8月に入って訂正の内部統制報告書で開示すべき重要な不備とした企業は1社あります(株式会社ハマキョウレックス)。
  • さらに、上記7社のうち燦キャピタルマネージメント株式会社以外の6社は直近で訂正内部統制報告書で開示すべき重要な不備があると開示しています。具体的には、日本コンベヤ株式会社(5月)、株式会社アイレックス(6月)、コマニー株式会社(昨年12月)、椿本興業株式会社(5月)、株式会社守谷商会(5月)、大興電子通信株式会社(6月)です。
  • さらに内部統制のレベルという意味では、経営者の評価結果を表明できないとした2社(明治機械株式会社、イー・キャッシュ株式会社)も3月決算会社でした。

つまり、この記事の7社は、もともと開示すべき重要な不備があったが、これまで気付くことができず、直近に発見されたので訂正内部統制報告書を提出したが、不備の是正が完了していないため、通期の内部統制報告書においても開示すべき重要な不備があると開示したということです。

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Akiyoshi KANEKO

業務プロセスを可視化(モデル化)し、その可視化されたドキュメントを中心においてプロジェクトを推進するアプローチを提唱している。経理・財務分野を主な専門領域として、業務プロセスの改善やシステム構築、組織体制の整備に関するコンサルティングに従事。プロジェクト現場では、「お互いの仕事を理解する」「現状の課題を共有する」「考えていることを相手に伝える」「新しいしくみを共有し実行まで落とし込む」よう関係者間の橋渡し役として活動する。著書『内部統制評価にみる「重要な欠陥」の判断実務』『阻害要因探しから始める決算早期化のテクニック』
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