個人情報保護法とマイナンバー制度の改正案概要を公表(IT総合戦略本部のマイナンバー等分科会)

Number 3

2月16日に、IT総合戦略本部のマイナンバー等分科会の第8回会合が開催され、開会中の通常国会に提出する個人情報保護法とマイナンバー制度の改正案の概要が公表されました。
議事要旨は現時点でまだ公表されていませんが、議事次第と配布資料が首相官邸サイトで公表されています。

第8回 マイナンバー等分科会 議事次第(平成27年2月16日)

(追記)3月10日「個人情報の保護に関する法律及び行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律の一部を改正する法律案」が閣議決定・国会提出されました。

法律案の概要(内閣官房のサイトのPDFが開きます)

マイナンバー制度の改正案

マイナンバーの利用範囲の拡大等について次の3点が改正案としてあがっています。

  • 預貯金口座へのマイナンバーの付番
  • 医療等分野における利用範囲の拡充等
  • 地方公共団体の要望を踏まえた利用範囲の拡充等

預貯金付番に係る法整備の概要

預金保険機構を、マイナンバー法における「個人番号利用事務実施者」として位置づけ、マイナンバーの利用を可能とします。これによって、金融機関の破綻時に預金保険機構などによるペイオフで預貯金を合算する際にマイナンバー付で預金情報を照会することが可能となります。

これに対応して銀行等には、預金情報をマイナンバーにより検索可能な状態で管理する義務が課されます(国税通則法改正)。

預金者は、銀行等からマイナンバーの告知を求められますが、法律上は告知義務は課されません。ただ資料では、【付番促進のための見直し措置の検討】として、付番開始後3年を目途に、必要と認められるときは、預金口座への付番促進のための所要の措置を講じる旨の見直し規定を法案の附則に規定方向で検討しているとありました。

医療等分野におけるマイナンバーの利用拡充について

健康保険組合の行う特定健康診査情報の管理等で、被保険者が転居や退職により保険者を異動した場合でも、特定健診等の情報を保険者間で引き継げるようにマイナンバーの利用を可能としています。

また予防接種法に基づく予防接種の実施において、地方公共団体の間で、予防接種の履歴についての情報連携を可能としています。なお、この場合情報連携では、個人番号を直接用いず、符号を用いた情報連携をするとしています(個人情報が芋づる式に情報漏洩することを防止するため)。

地方公共団体の要望を踏まえたマイナンバーの利用拡充について

公営住宅と特定優良賃貸住宅について、現状は公営住宅の管理に関する事務のみに認められていたマイナンバーの利用を、特定優良賃貸住宅にも拡充することによって、一体としての業務処理や申請手続きにおける添付書類が不要となります。

また、地方公共団体が条例を定めることにより独自にマイナンバーを利用する場合に、情報提供ネットワークシステムを利用した情報連携を可能とします。これにより、都道府県独自の高等学校の授業料補助の上乗せでは、課税証明書の添付が不要となるといった利便性が期待されます。

特定個人情報保護委員会の改組について

その他のトピックとして、特定個人情報保護委員会の改組があります。従来のマイナンバーに関する事務は引き続き実施しつつ、新たに個人情報全般の適正な取扱いの確保にまで所掌を拡大します。

マイポータル/マイガバメント(仮称)のサービス及びシステムのイメージについて

また、マイポータル/マイガバメント(仮称)のサービス及びシステムのイメージについて資料が配布されています。

マイポータル/マイガバメント(仮称)の認証機能について、電子私書箱機能で活用する民間サービスの認証機能を活用する案やサービス開始時(平成29年1月)は情報提供等記録開示システムと一部コンテンツのシングルサインオンを実現する案などを提示しています。

具体的には次の3つのコンテンツがあがっています。

  1. マイポータル/マイガバメント(仮称)の電子私書箱機能
  2. 国税庁の「国税電子申告・納税システム(e-Tax)」
  3. 日本年金機構の「ねんきんネット」

以上、マイナンバー等分科会の第8回会合における配布資料のマイナンバー関係のサマリーでした。

上記会合の様子はIT Proの記事でも公開されています。

個人情報保護法とマイナンバー法改正案の概要を公表、マイナンバー等分科会(IT Pro)

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Akiyoshi KANEKO

業務プロセスを可視化(モデル化)し、その可視化されたドキュメントを中心においてプロジェクトを推進するアプローチを提唱している。経理・財務分野を主な専門領域として、業務プロセスの改善やシステム構築、組織体制の整備に関するコンサルティングに従事。プロジェクト現場では、「お互いの仕事を理解する」「現状の課題を共有する」「考えていることを相手に伝える」「新しいしくみを共有し実行まで落とし込む」よう関係者間の橋渡し役として活動する。著書『内部統制評価にみる「重要な欠陥」の判断実務』『阻害要因探しから始める決算早期化のテクニック』
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