インテック「アサヒグループのMCFrame導入における"Fittingアプローチ"」とは

飲料、食品メーカー大手のアサヒグループが、基幹系システムのグループ内の統合をはかり、年間5億円のコスト削減を目指しているという記事。
ニッカのアサヒ、年間5億円のコスト削減(ITmedia)

プロジェクトの概要

アサヒグループは、2011年7月に持株会社制へ統合したが、子会社はそれぞれ独自の基幹システムを使用していたそうです。今回のシステム導入で対象とした子会社は、ニッカウヰスキー、天野実業、和光堂、アサヒフードアンドヘルスケア、エルビーの5社とのことです。
同じグループ内とはいえ、会社ごとに扱う商材も違えば、現場のニーズも違うと思いますが、「MCFrame」というパッケージを採用し統合しました。

Fittingアプローチとは

この記事を読んで気になったのが、システム導入を担当したインテック社が提示した「Fittingアプローチ」という手法。詳細はリンク先の記事で確認して欲しいのですが、次のような手順を踏むそうです。

  1. テスト環境を用意する
  2. クライアントにMCFrameを3-4ヶ月試用
  3. MCFrameの標準機能に合わせて業務を再構築する
  4. そのフィードバックからシステムの構築に入る

また、記事によれば、Fittingアプローチの特徴は次の4つです。

  • 目的が不明な業務や重複している業務をやめ、業務の移管や集約を進めやすい
  • 既存のパッケージに合わせて業務を変えるという逆のアプローチである
  • 複数社で同時に導入を進める際に有効である
  • グループ全体のメリットになると判断した機能については、標準のテンプレートとして実装

業務に精通したパワーユーザーが中心になるとこのようなプロジェクトができると思いますが、具体的にどのように業務をパッケージに合わせたかは記事からはわかりません。個社特有のカスタマイズもあったと思いますし、アドオンはゼロではないと思います。
(12/15追記)関連する記事がIT Leaderからも出ていました。
アサヒホールディングス、中堅グループ企業の基幹システムを刷新(IT Leaders)
いわゆるFit & Gap(適合分析)ですが、おススメのやり方は、Tech Blog of A.Kの次の記事に書いています。
ERPパッケージ適合分析おススメのアプローチ【前編】
ERPパッケージ適合分析おススメのアプローチ【後編】