開示すべき重要な不備などまとめのつづき(2012年1月~12月)

前回のエントリーに関連して昨年1年間(2012年1月~12月)に提出された内部統制報告書・訂正内部統制のうち意見不表明だった企業と上場廃止した企業の報告書をまとめておきます。

意見不表明

最初に経営者が内部統制の評価結果を表明することはできないとした企業です。

会社名
提出日
取引所
監査法人
開示すべき重要な不備などの内容
クラウドゲート株式会社(旧テラネッツ)
H24.1.16
札証アンビシャス
監査法人ハイビスカス(H20.12まで聖橋監査法人)
当社の旧経営陣により行われた過去の取引において、外部の協力者の協力のもとで、不適切な会計処理が行われていることが判明した。これらの、不正取引は、平成18年から平成21年の旧経営陣が共謀して行っていた。これらから、全社的な内部統制に重要な欠陥があり、経営陣におけるコンプライアンス意識の欠如並びに取締役会の形骸化が、不正取引の発生の大きな原因であったと判断している。
<H21.12>
平成21年12月期における当社の内部統制は、最終評価者である当時の代表取締役社長が不適切な会計処理に関与しており、同氏が本内部統制評価を行っていた。また、不正に関するリスクの検討、コンプライアンスの徹底、取締役・監査役・内部監査部門におけるモニタリングの運用・整備状況が全社的に不十分であったと判断している。 不正に関与していた役員が全社統制を評価しており、業務プロセスなどについて、財務報告に係る内部統制を改めて評価し、かつ、新たに評価することが適切であると判断した手続を実施することは事実上困難であり、全社的な内部統制、全社的な観点から評価する決算財務報告に係る内部統制に重要な欠陥が存在することは認識されたが、是正措置の完了には至っておらず、財務報告に係る内部統制の全ての重要な欠陥を特定するには至らず、最終的な再評価結果を表明することはできない。
なお、過去の不適切な会計処理等について共謀を行ってきた旧経営陣はすべて退任しており、現経営陣については旧体制からの刷新がされている。
<H22.12>
平成22年12月期から内部統制の整備・運用を評価する専従者を1名選任して、有効な内部統制の構築に努めてきた。全社的内部統制では、前事業年度と比較して、是正されているものと判断するものの、不正を発見することができなかったこと、有価証券報告書等の訂正が必要となり、財務報告に係る内部統制を改めて評価する必要が生じた。しかし、平成24年1月16日現在では新たに評価することが適切であると判断した手続を実施することは事実上困難である。従って、平成22年12月31日時点での、全社的な内部統制、全社的な観点から評価する決算財務報告に係る内部統制に重要な欠陥を特定するには至らず、最終的な再評価結果を表明することはできない。
株式会社京王ズホールディングス
H24.1.31
東証マザーズ
清和監査法人
平成23年12月に実施した過年度決算訂正に関して、第三者調査委員会による調査の結果、監督機能の不全、内部監査機能の不足など当社の内部統制環境(組織・管理体制)に起因した全社的な内部統制に重要な欠陥があることを示唆する不備が特定された。これに伴い、当社は、当初の計画段階において評価範囲に選定していなかった当社の資金管理・有形固定資産管理プロセスについて、新たに評価範囲に追加することが適切であると判断したが、期末日前後になったため、新たに評価することが適切であると判断した内部統制の評価手続を実施することができなかった。
また、当初の計画段階において評価範囲に含めていた当社の決算財務報告プロセスの決算処理プロセス及び業務プロセスについても、評価手続の一部を実施することができなかった。
従って、当社は、上記の重要な評価手続が実施できなかったため、評価対象とした平成23年10月31日現在の財務報告に係る内部統制の全ての重要な欠陥を特定するには至らず、最終的な評価結果を表明することができない。
なお、財務報告に係る内部統制の評価を実施した範囲において、以下に記載する全社的な内部統制に係る不備を識別した。
・当社は、監督機能の不全、内部監査機能の不足など一部統制環境の欠如、並びに法令遵守や社内ルール遵守に対する意識の欠如により、過去複数年度に亘る会計事実とは乖離した決算を引き起こしていた。
・部門・部署間の相互牽制・監視機能が働く組織構造の欠如、並びにこれに起因し、社内に問題があっても指摘しにくい慣行等、情報の風通しの悪い企業風土が存在した為、認識されない業務プロセスに係る内部統制上の問題点・リスクも顕在化していた。
・当社、及び連結子会社1社(株式会社京王ズコミュニケーション)において認識されない業務プロセス(資金管理・有形固定資産管理プロセス)が存在していた。これにより財務報告の信頼性に関するリスク評価と対応の実施が十分にできず、財務報告に係る誤謬リスク、不正リスクが顕在化した。
・取締役会において財務報告とその内部統制に関する情報提供が十分ではなかったため、取締役会及び監査役による経営者の監督・監視が適切に機能していなかった。
アップルインターナショナル株式会社
H24.3.29
東証マザーズ
霞が関
当社は、財務報告に係る内部統制の評価を実施した範囲において、下記に記載する全社的な内部統制、全社的な観点から評価する決算・財務報告プロセスに係る内部統制、業務プロセスに係る内部統制の不備を識別した。これらの財務報告に係る内部統制の不備は、財務報告に重要な影響を及ぼす可能性が高く、重要な欠陥に該当すると判断した。しかし連結子会社である雲南遠安昆星汽車維修有限公司において、ITに係る全般統制の評価及び調書の作成に関して協力が得られなかったため、ITに係る全般統制の評価手続を実施することができず、財務報告に係る内部統制についての評価結果を表明することができない。
1.当社は、売掛金の回収プロセスにおいて、複数名で回収状況をチェックするという内部統制の整備・運用が不十分である。そのため、売掛金残高の実在性を検証する内部統制として売掛金残高に関する残高確認書を海外取引先に対し発送したが、十分な回収が得られなかった。
2.当社は、三国間貿易による乗用車の輸出を行っているが、それらの取引の実在性を確認するための売買契約書を海外取引先から網羅的に回収できていない。従って、三国間貿易に関する内部統制の運用が不十分である。

クラウドゲート株式会社(旧テラネッツ)

H23年3月に上場廃止しています。第三者調査委員会の報告によれば不適切な会計処理の概要は次のようにまとめられています。

  1. ① 資金の循環を前提とした固定資産の購入とコンテンツ許諾の取引
  2. ② 子会社に対する貸付金の循環を前提としたコンテンツ許諾の取引
  3. ③ 取締役の個人債務の精算のための架空取引等
  4. ④ 前提となる会計事実の変化が存在しない不適切な会計方針の変更

また、これらの不適切な会計処理の要員は時期別に次のようにまとめられています。

  • 平成18 年中の取引については,テラネッツが札幌証券取引所・アンビシャス市場への新規株式公開の上場承認を得ることを企図して行われた取引であると認められた。
  • 平成19 年2 月末に札幌証券取引所・アンビシャス市場への上場を果たした以降の取引については,KV 社(平成19 年10 月1 日に第三者割当増資の引受により子会社化)への金融支援を継続するために,テラネッツの財務内容を金融機関向けに良く見せるために行われたものである
    と認められた。
  • 平成20 年以降の取引は会社の業績とは関係なく,上場前の転換社債への投資に対する損失補填に充てるために行われたものであると認められた。

株式会社京王ズホールディングス

H23年10月期の内部統制監査報告書では外部監査人も意見不表明の報告になっています。なお、H24年10月期の内部統制報告書はでは開示すべき重要な不備があるとの経営者評価結果を報告しています(監査法人はハイビスカスに)。

アップルインターナショナル株式会社

海外子会社のIT全般統制の評価に対して協力が得られなかったことが原因としてあげられています。会社(グループ)で定めるIT全般統制の要件が厳しいとか、評価の目的や内容が子会社に十分に理解してもらえないとか、協力を得られなかった何らかの理由があると思われます。また、IT全般統制の評価ができなかったとしても業務プロセスに係る内部統制の評価でサンプル件数を増やすなど代替的な評価も可能ですが、それすらも協力を得られなかったのかもしれません。なお、H24年12月期の内部統制報告書では開示すべき重要な不備があるとの経営者評価結果を報告しています。

上場廃止

次に開示すべき重要な不備などを開示した企業で上場廃止をしている(していた)企業です。前述のクラウドゲート株式会社(旧テラネッツ)を除きます。

会社名
提出日
取引所
決算期
経営者の評価結果
監査法人
開示すべき重要な不備などの内容
RHインシグノ株式会社
H24.2.23
札証
H22.3
重要な欠陥
東京第一
当社において設置した社内調査委員会及び東京第一監査法人の指摘に基づき、過去の会計処理に誤謬があることが判明した。当社は、平成21年8月5日にインシグノパートナーズ株式会社(以下、ISP社という。旧:レッドホースアセットマネジメント株式会社)株式の取得により100%子会社化し、平成22年3月期第2四半期より連結子会社としていたが、社内調査委員会の調査により、平成22年3月期決算より連結対象としていたISP社の子会社4社がISP社株式取得時より実質的に子会社であったことが判明したため、平成22年3月期第2四半期の連結財務諸表に取り込むこととした。これによりISP社は株式取得時において債務超過となるため、計上したのれんを全額減損損失として計上することとした。 また当社は、平成22年3月期決算において、レッドホースホールディングスを相手先として、コンサルティング契約におけるコンサルフィーとして、売掛金126百万円を計上したが、社内調査委員会の調査に基づいて当該取引が売上計上要件を満たしていないと判断したので、平成22年3月期決算において計上していた売掛金126百万円を取り消すこととした。さらに当社は、平成21年7月16日にスワンズ株式会社(以下、スワンズ社という)第1回無担保普通社債80百万円(当初償還期限平成22年7月15日)、平成21年7月27日にSURE CAPITAL INVESTMENT LIMITED(以下、SURE CAPITAL社という)第1回無担保普通社債50百万円(当初償還期限平成22年7月26日)、平成21年9月18日にSURE CAPITAL社第2回無担保普通社債300百万円(当初償還期限平成22年9月17日)を引き受け、平成22年3月期第2四半期にそれぞれ営業投資有価証券として計上しているが、スワンズ社の社債については、償還期限での回収が困難と判断したため、平成23年3月期第1四半期に貸付金に契約変更することを前提に貸付金に振替たうえで、元本80百万円及び社債利息(未収利息として計上)3.2百万円の50%について貸倒引当金を計上し、その後、平成23年3月期に回収自体が困難と判断したため、残50%について貸倒引当金を計上し、SURE CAPITAL社の社債については、平成22年8月26日及び30日に、元本及び未収利息の一部入金があったものの、残額については回収自体が困難と判断したため、平成23年3月期において、営業投資有価証券評価損として、215百万円を減損処理している。
しかしながら、社内調査委員会の調査により、最初に到来する利払い期日において契約どおりの利払いが履行されなかった時点で回収不能であったことが明らかであり、平成22年3月期において減損処理をすべきとの指摘があった。また、スワンズ社の社債については、貸付金としていたが、この前提となる貸付金への契約変更が行われていなかったことが判明したため、スワンズ社については貸付金から営業投資有価証券に計上しなおしたうえで、両社債について回収額を除く全額を減損処理することとした。
東京第一監査法人より、当社が出資を行っている投資事業有限責任組合について、過年度より投資事業有限責任組合の取引残高報告書の損益累計額の数値の拾い間違い、及び税効果会計の適用の誤りにより、会計処理の誤りを指摘された。当社においても誤りがあることを認識し、訂正が必要であることを認識したため、投資有価証券の会計処理を修正することとした。 平成24年3月30日上場廃止
株式会社ホッコク
H24.3.14
JASDAQ
H22.3
重要な欠陥
北摂(但し、H23.3通期までは霞が関、同じくH21.3までは新創)
当社は、第三者委員会から平成23年12月15日に受領した中間報告書において下記の取引について、架空の取引であったと認定すべきであり、過年度決算の修正の要否の検討を促す内容の報告を受けた。
1)当社は、平成21年9月1日、アメリカ西海岸のFC権をR社に2億5000万円で譲渡し、売上に計上し(R社から入金され)ている。しかし、契約書は存在するものの、ホッコク及びR社においてアメリカ西海岸でのFC展開に向けた活動が全く見られないこと、本件FC権譲渡の代金額の算定根拠資料も極めて内容希薄なものしか存在していない。また、R社はラーメン事業とは無縁な不動産業者であることが認められた。一方、同年10月27日に当社は、R社から浦安市内の個人所有物件を購入しているところ、この個人との間にR社を介在させ、ホッコクの利益を犠牲にして同社に対し少なくとも本件FC権譲渡契約の対価以上の売却益を発生させていることも認められた。
2)当社は、平成22年2月26日J社に対しシンガポールでのFC権を3000万円で譲渡したとして、同額を売上げに計上している。本件FC権の譲渡契約書が存在し、T氏が代表を務めるP社からホッコクに金1900万円が入金された。しかし、T氏は、P社からホッコクに送金された1900万円についてはホッコク社で用意されたものであること、本件FC権譲渡契約については架空のものであるとの認識を有している旨の回答している。当社は、長期未収入金、手数料売掛金、貸倒引当金(長期)、貸倒引当金繰入、貸倒引当金(短期)、減価償却費(不動産原価)、減価償却累計額、減損損失、建物、土地、圧縮特別勘定積立、繰越利益剰余金、繰延税金負債(固定)、法人税等調整額の関連する科目を訂正致した。
これらは、当社の全社的な内部統制及び決算・財務報告プロセスに関する内部統制に重要な欠陥があったため、適正な会計処理が行われなかったものと認識している。本件は、当時の元代表取締役が主導し、その意を受けた一部の幹部によって独断的に行われたものであったと第三者委員会は、結論付けた。経営トップ自ら不正行為を行っており、当社のチェック体制、機能が想定をしていなかった事象であったと推定され、チェック機能が働いていなかったことは、管理体制に以下の問題があったと当社は認識している。
(1) 本件契約締結時において、社内にその情報は周知されていたにもかかわらず、取締役会、監査役および監査役会は、不正の事実の有無に関わらず、本来やるべき手続きが為されていないとの指摘を行った経緯が見当たらない。当時の取締役会が十分に機能しておらず、元代表取締役の追認機関としての実体を呈していたものであることから、経営監視機能は不十分であった。また、監査役の取締役会への出席はなされていたが、上記実態を見過ごす形となっていた。
(2) 当時から、当社には、コンプライアンス委員会が設けられ一応の活動が行われ、コンプライアンス規程、リスク管理規程、内部通報者規程が整備されていたが、取締役のコンプライアンス意識は低く、体制も整備されていたが実態は形骸化していた。
(3) 当社は、平成23年3月期においても内部統制監査について適正意見が出ておらず、人員、体制の強化を課題としており、当時の機能についても不十分であった。
(4) 不動産売買に関する知識のある者が社内にいなかったため牽制が利かず、元代表取締役の単独行動を充分に監視できなかった。
2012年8月11日 – 上場廃止
和興エンジニアリング
H24.3.22
JASDAQ
H23.3
重要な欠陥
あずさ
当社並びに連結子会社において不適切な会計処理が行われていたことが、当社親会社である株式会社協和エクシオの内部監査により発覚した。当社親会社並びに当社監査部門等による事実関係の調査および原因究明を行った結果、当社の一部の事業部門、支店及び一部の連結子会社において完成工事原価の繰延べ等による不適切な会計処理が行われ、本報告の対象となる会計期間の連結業績へは約311百万円の影響があったことが判明した。
当該組織における不適切な会計処理は、業績管理責任者である各組織の幹部管理職者の主導により行われたものであるが、当該不適切な処理の発覚が遅れたのは、当社及び連結子会社内の業務統制活動の運用の不備に加え、全社的な内部統制においてコンプライアンスの認識が不十分であり、また財務部門による統制や内部監査体制並びにグループ管理体制が脆弱であったことによる。
H23.7.27 上場廃止(株式会社協和エクシオによる完全子会社化)

RHインシグノ株式会社

上場廃止理由は「時価総額が、上場廃止基準に定める所要額(3億円)未満である場合において、9か月以内に所要額(3億円)以上とならなかったため」です。

株式会社ホッコク

上場廃止理由は「上場会社が非上場会社の「吸収合併等」を行った場合で,当該上場会社が実質的な存続会社でないと(株)大阪証券取引所が認めた場合において,当該上場会社が3か年以内に上場審査基準に準じて(株)大阪証券取引所が定める基準に適合しなかったため」です。過去の内部統制報告書を見ると整備が思うように進まなかったみたいです。

決算期・報告書
経営者の評価結果
開示すべき重要な不備などの内容
H21.3 内部統制報告書
重要な欠陥
①新規の非定型取引に係る業務プロセス並びに固定資産の減損会計及び税効果会計に係る業務プロセスにおいて、能力のある経理担当者によって適切に査閲、分析及び監視する内部統制が有効でない。
②連結決算及び開示に係るマニュアル・チェックリストが適切に作成されておらず、グループ会社への情報伝達、役割分担、数値検証等一連の処理手続きにて、適正な査閲、分析及び監視する内部統制手続 きが不十分であった。また平成21年1月30日に取得した連結子会社である株式会社セルフィユの評価対象とした内部統制における一連のプロセスに不備が存在した。
H22.3 訂正前の内部統制報告書
重要な欠陥
1. FC事業、直営店事業、海外事業の業務プロセスにおいて、適切な会計処理を承認・検証する手続が不十分であったため、整備及び運用評価の過程において不備が発生し、重要な修正を行うことになった。
2. 決算・財務報告プロセスにおいて、決算処理業務に係る内部統制の整備及び運用が不十分であったため、重要な修正を行うことになった。
23.3 内部統制報告書
意見不表明
当社は財務報告に係る内部統制の評価について、重要な評価手続が実施できなかった。従って、当事業年度末日時点において、当社グループの財務報告に係る内部統制の評価結果を表明できないと判断した。
実施できなかった重要な評価手続は以下のとおりである。
・全社的な内部統制の評価手続
・決算・財務報告プロセスに係る内部統制の評価手続
・業務プロセスに係る内部統制の評価手続
重要な評価手続が実施できなかった理由は、当社グループ全体において、間接部門を中心に人員を削減しており、経理及び財務の知識・経験を有した者を上記の評価手続に従事させることが困難であったためである。
<監査法人も意見不表明>
H24.3 内部統制報告書
意見不表明
しかしながら、「3 評価結果に関する事項」に記載しているとおり、当社は過年度の連結財務諸表等の決算の訂正を行うこととなり、その訂正及び内部統制の再構築に相当の時間を要することとなったため、上記の方針に基づいて必要と認められた評価対象範囲、当社のすべての評価手続を実施することができず、評価を完了することができなかった。
当社は財務報告に係る内部統制の評価について、重要な評価手続が実施できなかった。従って、当連結会計年度の末日時点において、当社グループの財務報告に係る内部統制の評価結果を表明できないと判断した。
実施できなかった重要な評価手続は以下のとおりである。
・全社的な内部統制の評価手続
・決算・財務報告プロセスに係る内部統制の評価手続
・業務プロセスに係る内部統制の評価手続
過年度における決算訂正、収益計上の妥当性の全容解明及び第三者委員会からの提言を踏まえて、全社統制をはじめとして、業務プロセス全般の不備を改善する必要があったが、その整備には時間を要すること、また、当社において間接部門を中心に人員を削減しており、経理及び財務の知識・経験を有した者を上記の評価手続に従事させることが困難であったことから、当連結会計年度中において重要な評価手続きを実施することができなかった。
<監査法人も意見不表明>

和興エンジニアリング

H23年7月に株式会社協和エクシオによる完全子会社化によって上場廃止していた企業の訂正報告書です。